君のとなりで
颯があたしにヤキモチ妬いてくれるなんて…初めてだもん!

思わず嬉しくて、顔が緩んできちゃう。

すると、颯は顔を赤くしてまたしてもあたしのほっぺをつまんだ。

「何にやけてんだよ。」

「えへへへ…」

「気持ち悪…」

そんな暴言も聞き流しちゃうくらい、嬉しくて。

もういい、と背を向けてあるきだした颯の背中を追いかける。

「早紀ちゃん、うまくいったかな…」

「昂のやつ、今日部活サボりやがった。うまくいってなかったらしめる。」

さすがバスケ命のお方だ。

恐ろしい…

でも、きっと大丈夫だよね。

早紀ちゃんも昂君が大好きなんだもん。

それをちゃんと伝えればうまくいくはず!

昂君の笑顔が目に浮かぶよ。

親友の恋が実るのは、まるで自分のことみたいに嬉しい。

きっとそれは、颯も同じなはず。


< 278 / 541 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop