君のとなりで
十二歩目

前進 side実結

早いものでもうすぐ十一月。

そして来る十一月十五日は指定校推薦の試験の日。

なんとか指定校推薦枠をもらえたあたしは試験に向けて面接と論文の用意に大忙し。

体育会、文化祭の二大行事も済んで休み時間や放課後、勉強に励む同級生も増えた。

お母さんから聞いたけど、颯は無事にスポーツ推薦で大学が決まり、今はすでに大学でのバスケ練習にいっているらしい。

早紀ちゃんはメイクの専門学校にいくのでメイク雑誌を読み漁り、あゆちゃんはセンター試験に向けて猛勉強中。

みんな着々と夢に向かって進んでる。

あたしも負けていられない。

保育士になりたいっていう夢があるから。

「藤咲さん、図書室先いってるね。」

都築君は相変わらず何を考えているのかよくわからないけど、前よりずっと話すようになった。

「うん、あたし日直の仕事だけしてから行くね。」

今日は図書委員の仕事プラス日直の仕事もある。

黒板も書き換えたし、机も整頓したし、後は日誌を書くだけ!

「藤咲ー、終わったよ。」

「あ、ありがとう!」

同じ日直の須藤君がノートを今日提出の集めて持っていってくれたんだ。

「これ書いたら終わるから、ごくろうさまでした。」

「おう、サンキュー!じゃあな!」


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