君のとなりで

サンタさん side実結

颯はなにも言わずにあたしの手を掴んだままずんずんとクリスマスで賑やかな街を歩いていく。

なんで?どうして来てくれたの?わからないよ…あたしのこと、嫌いになってないの?だってあたし颯に嘘ついたんだもん。

「颯!」

あたしが名前を呼ぶとやっと止まった颯の足。

「お前警戒心なさすぎ、あのまま俺が行かなかったらあいつに何されてたかわかってんの?」

パーティーが始まったときからやけに親しく話しかけてくれた玉木君。部屋にいたときは疾風君がそれなりに止めてくれてたんだけど、みんなのドリンクを取りに行くことになって。

悪い人じゃないけど、あそこまでしたらちょっとやりすぎだよね。

「ちょっとは男に警戒心持てよな、誰でもかれでも信じこみすぎなんだよ。」

なによ、誰でもかれでも疑うほうが嫌でしょ?
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