もう、好きじゃないから
私は、剛くんに連絡をした。
「会って話したいの。駅前のカフェで待ってます。」

そして、奏にも同じようにメールをした。



「ふ〜。うん、これでいいんだ。」
自分に言い聞かせた。


「お待たせ!待った?みさき?」

少し遅れて、奏が走ってきた。

「みさき?何で松田が?」

2人を見つめて私は、頭を下げた。

「ごめんなさい。どちらかを選ぶなんて
私…出来ない。
剛くんの優しい人柄
奏の変わらない笑顔。
勝手だってわかってる。ごめんなさい。
1人になりたい。苦しくてもう…無理。どんどん自分が嫌いになってくの…。」

「ごめんなさい。そして、ありがとう。
さよなら」

さっと、席を立ち、店を走って出た。

涙を堪えた。

空を見上げて。必死で。

さよなら、奏、剛くん。


私は、会社を辞めて、アパートを引き払い、実家に戻った。

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