最初で最後の私の恋物語
翌日になってもあの女は帰ってはこなかった。

そりゃそうだろう。息子である俺に

殺されかけたんだから...

まぁ、帰ってこなくて嬉しいけど...

あいつの顔なんて二度と見たくない。

昨日の出来事を知らない父親は母がいなくて

すごく焦っていた。

このままだと警察に行って捜索願を

出しかねない、と思った俺は父親にあの

忌々しい出来事を話した。

「うそ、だろ…」

父親は昨日の俺のように絶望の顔を浮かべた。

"嘘だ、嘘だ"とつぶやく父。














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