終わりかけの永遠に
朝のホームルームが終わり、俺は明の方に向かった。
...いや、向かおうとして、強く腕を掴まれた。


「痛っ...」

「ねぇ、千歳。この校内、案内してよ」

「え...?」

「大親友なんだから、当たり前だよな?」


コイツには、逆らえない。
やっぱり、俺は変われないままなんだ。


「...分かった」


俺はソイツと、教室を出ようとした。
その時、明が話しかけてきた。


「新島くんだっけ」

「おう!孝輔でいいよ」

「んじゃ、孝輔で。千歳の...大親友?」

「ああ、コイツとは中学の時からすっげぇ仲いいんだ」

「そうなのか?千歳」


俺は明の目を見て、頷いた。
違う、こんな奴...俺の親友なわけない...気づいて、明...!

明は確かに疑っている。
俺らが親友でないことを。
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