病的に両価的

証明

『証明』


灰色が揺れる
記号のような
図形のような

とても哀しい夢を見て
縋るように手を握る

他称 他薦
僕らの価値は他人任せ
警鐘鳴らして叫んでみても
不確かなまま揺らいでる

俺じゃなきゃいけないことなんて
どうせこの世には何も無いよと

悲観する君の隣で
僕は少し咳をして
薄い台詞を口にする

分からないんだ何もかも
君も僕も他の誰かも
自信なんて無いんだよ

僕らが存在した証
そんなものが何故だか欲しくて
ただひたすらに生きている

だから僕は憶えていよう
せめて君だけ憶えていよう

たとえ明日が来なくとも

隣の君を憶えていよう

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