身長差43センチのふたり。



『…そっか。俺と一緒か。』

「…うん。」


高遠くんは今、笑ってるのかな。

もしかしたら、私みたいに頬を赤く染めて照れたりしてる…?

――会いたい。

明日になれば会える、そんなことは分かってるのに、私の心は"今すぐ会いたい"と叫んでる。

電話する前は、声だけでも聴きたいと思っていたのに。

高遠くんと同じ時間をもっといっぱい過ごしたくてたまらない。


「……高遠くん、」

『ん…?』

「会いたい…っ」


恋する乙女の想いは、誰にも止められないと知った。

高遠くんの声を聴いてしまったら、どうしても高遠くんに会いたくなってしまって。

高遠くんのいない夜なんて来なければいいと思った。


『俺も会いたい。』

「っ……!」


電話越しの大好きな声に、切ないくらい耳を澄ませた。



< 147 / 384 >

この作品をシェア

pagetop