身長差43センチのふたり。



「もっ、もうよかろっ!?準備してくるけんっ」

『ありゃアタリだな~。』

『高遠くんなら良いわよ~、良い人そうやったし~!』


バタンッ


自分の部屋に逃げ込む私に冷やかし声を浴びせている2人をガン無視して、扉をちょっと乱暴に閉めた。

うー…、だから言いたくなかったのに~。

そう思うけれど、2人を騙して千尋くんとデートに行くのもちょっと気が引けると思っていた私には、この状況は結果オーライで。

ついでにお母さんの千尋くんへのお墨付きも頂いたわけだし、今日はとことん楽しめそう。


「う~…ドキドキする…っ!」


まだデートも始まってないのに、千尋くんにも会ってもないのに、私の心臓はハラハラドキドキとうるさくて。

クリスマスデートってどんな感じなんだろう、とか、水族館行ったら他にもどこか行くのかな?とか、どうでもいいことを考えて一人で舞い上がる。

2学期の終業式から今日まで、ずっと私の頭の中は千尋くんとのクリスマスデートで頭がいっぱいで。

千尋くんと毎日なんでもない電話をしながら、今日が来るのをずっと待ってた。



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