身長差43センチのふたり。



『高遠ー、サボってねーで作業しろよ。』


数分後、ポスター貼りを終えて教室に帰ってきた高遠くんは、いつも仲の良い久松くんに茶々を入れられていた。


『サボってねーよ。で、俺は何すればいいの?』


セット作りをするために座った高遠くんだけど、身長が高いから皆より頭が2個分以上に飛び出ている。


『なーに見てるの?』

「…えっ!?」


また自分の作業から逸脱して高遠くんの観察に気を取られていた私に、華ちゃんの冷ややかな声が届く。

ビックリして隣を見た先には、顔をニヤつかせた華ちゃんがいた。


『最近、雛乃ってば高遠くん見てること多いよねー?』

「えっ!?」


ばっ、バレてる…!

華ちゃんの鋭い洞察力に息が詰まる。

な、何で分かったんだろう…。


『高遠くんのこと、好きなの?』

「・・・え?」


バレてしまった原因を思い起こしていると、華ちゃんからとんでもない言葉が飛び出した。



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