身長差43センチのふたり。



「ごっ、ごめん…!それ、久松くん用のチョコかも…!」

『え?』


あーもう、どうしていつも肝心な時にドジ踏んじゃうんだろう…!

チョコを取り間違うなんてことは滅多にしないのに、こういう時に限ってミスってしまう私に自己嫌悪。

私が華ちゃんのチョコを持ってるってことは…、華ちゃんは私のチョコを持ってるってことだよね…?

うわ…、華ちゃん大丈夫かなっ…!?


「華ちゃんと一緒に作ったから…、華ちゃんのチョコなの、それ…。」

『え…?柴戸の?…久松用ってことは…』

「うん…。私が作った千尋くんに渡すつもりのチョコは華ちゃんが持ってる…。」


バツが悪すぎて違う意味で泣きそうになっていると、千尋くんが笑いを堪えられないとでもいうように噴き出した。


「ちょっ…千尋くん!?」

『あははっ!何だよ、それ…っくくっ』


そんな笑わないでよー…。

恥ずかしすぎて、赤面するしかなかった。



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