身長差43センチのふたり。



スヤスヤと夢の中にいる千尋くんの端正な寝顔を見下ろして頬が勝手に緩んでいく。


不思議…。

いっつも私が千尋くんを見上げてて、千尋くんは私を見下げてるのに。


千尋くんを見つめると好きすぎて赤面しちゃう私は中々千尋くんと目を合わせられない。

だから、こんなに千尋くんの顔をマジマジと近くで見つめるのは初めてに近かった。


男の子なのに睫毛長い…。

身長高いのに、顔はちっちゃいって…どういう遺伝子持ってるの…。

あ…、髪、ちゃんと乾いてる。良かった。


何も羽織らずに寒くないのかな?と思った私は、ベッドの上にあったタオルケットを引っ張って、千尋くんの大きな体にかぶせた。

ちゃんとそれは千尋くんサイズのものだったらしく、ちゃんと千尋くんの足のつま先まですっぽりと千尋くんを包む。

これで…風邪は引かないかな。

4時まで何もすることがなくなった私は、千尋くんを起こさない程度の音量でテレビを付けて放送されているテレビ番組を見るのだった。



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