身長差43センチのふたり。




『じゃぁ、病気かもって…恋の病、ってこと?』

「うーん……」


時間を少し置いて、やっと落ち着いてくれた華ちゃんに恋の病かと言われたけれど、私にはそれが分からなかった。

高遠くんのことが好き。

でも、それでこんなにドキドキするの?


「ドキドキ症候群なの!どうしよう、華ちゃんっ」

『ど…っきドキ症候群?』


抑えることのできないこのドキドキは、きっとドキドキ症候群という病気なんだと思った。

前に私の高遠恐怖症を見事に完治させてくれた華ちゃんなら、このドキドキ症候群も完治できるのではないかと思って、華ちゃんに助けを求める。

華ちゃんなら、このドキドキを抑えられる方法をしってるはずだよね!?

そんな思いは、華ちゃんの一言で儚くも散っていった。


『――無理よ。私じゃ、むーり!』

「そっ、そんなぁ!?」


バッサリと無理と言い切った華ちゃんに、私は縋る。

華ちゃんが治せないなら、私は一生完治できないってこと!?



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