優しさに包まれて
『おはよう。早いな』

そこには、大好きな部長の笑顔があった。

仕事の時には、ワックスで固めている髪の毛は、自然な感じで下ろされていて、サラサラ。

いつもより、幼い印象にドキドキする。

『おはようございます。お待たせして、すいません。』

『いや。まだ約束の時間前だし、大丈夫。』

そう言って、ベンチから立ち上がると、自然に私の右手を掴む。

『行こうか。』

そして、指を絡ませ車の助手席まで連れていってくれた。
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