優しさに包まれて
席につき、しばらくすると先程の女性が注文した物を持って来た。

『公くん。いっぱい食べて行ってね。』

そう言ってから、チラリと私を見てから部長に視線を戻し、

『彼女?』

と聞いてきた。

部長は女性を見ながら面倒臭そうに

『あぁ。』

それだけ言って、私に視線を移し

『優希。これ、千晶っていうんだけど、浩史の嫁だから、安心して。』

千晶さんを指さしながら笑う。

『私、不安そうな顔してました?』

すると、部長は笑いながら

『いや。不安にさせる前に言っておこうと思ってさ。』

千晶さんは

『これってことないでしょ?ちゃんと紹介してよ。』

そう言って頬を膨らませた。
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