舞*姫-mai*hime
過去と今

*嘘と偽り。

-美咲side

『美咲はおれのもんだ』

『なに〜?急に〜』

『なんとなく…好きだなーって』

『知ってるし〜あたしも好き』

『どこにも行くなよ』

『いかないし。
竜も、どこにも行かないでよ?』

竜からの返事はなくて、
あたしは1人暗闇にのこされた。
───────────
────────
────……

「竜っ!!!!!」

どこ…??
どこにいるの…?

「竜っ!?どこにいるの!!」

「美咲!!!」

抱きしめられた腕をきつく握る。

「竜…?」

「…あぁ」

なんだ、いるじゃん。
よかった…。
あたしは1人じゃない。

「どこにも…いかないで…」

「行かねぇよ。ずっと側にいてやる」

竜の胸に顔をうずめる。
竜の匂いがする。
竜がいなくなる夢…へんなの。
居なくなるわけないじゃん。

「…竜、好き」

「俺も…好きだ」


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