私の決心
あちこちで驚きの声が上がっている。

「おめでとうございます!」

そんな中で、大きな声と拍手が聞こえてきた。

園田君だ。

それを合図にいろんな人からおめでとうの声がかかった。

「こう…、部長!」

びっくりして名前を呼んでしまう所だった。

その騒ぎのまま、幸二と私はみんなに見送られて会社を出た。

「私、もう少し残業しようと思っていたのに…。それに明日何を言われるか…。」

不機嫌そうに幸二を睨むと、肩を抱かれた。

「みんなが快く送り出してくれたんだから、それに甘えよう。」

私の頬に頬ずりする幸二。

「それに私一緒に住むことは承諾したけど、結婚は…。」

そう言いかけた私に、言葉を被せる幸二。
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