私の決心
私は慌てて 部長に頭を下げた。

「でもな、園田。お前と橋本との違いは、その後のフォローの迅速さと的確さだ。その辺は当然経験も必要となるが、追々お前にも必要となる。良い手本が目の前にあるのは、素晴らしい事だ。しっかり勉強させてもらえよ。」

そう言われると、少し恥ずかしい。

でも武田部長は、そうやって部下のやる気を煽る。

そしてこれは園田君のやる気も起させる。

「分かってますよ。実は俺こう見えても、橋本課長を尊敬してるんですよ。もっと俺も勉強させてもらいます。」

園田君は部長と私の顔を交互に見た。

素直な園田君はデスクへと戻った。

その背中を見ていた部長は、私の方に向き直った。

「橋本、ちょっと打合せしたい事があるから、会議室に。」

「はい。」

次の案件に対しての確認事項に関して、二人で意見を交わした。

その件の話が終わると、私は口を開いた。
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