小さな恋の物語
小さな手
「大きくなったら絶対翔ちゃんと結婚する♪」
   「うん。約束だよ。」


  あれから12年私は17歳になりました。翔太とは相変わらず中は良いけど
  仲良くなりすぎて翔太は私を女としてみてくれません。
  どうせ、あの時の約束はもう忘れたのかなぁ
  「瑞希~今日母ちゃんが家に飯食べに来いって」     
  「あーうん、わかった。」      
  「あ。あと、教科書かして」
  「落書きしないでよぉ」
  「わかってるって、今日放課後まってて一緒かえろ」
  「あーいいよ。今日部活ないの?」
  「うん。テスト前だから、顧問が勉強しろって。だから今日
   勉強おしえて」
  「ふざけるような人には教えられません。」
  「なんだと俺はいつだって真面目だっつうのじゃあな」
  「ばいばぁい」
  「・・・・・」
  「好きなくせに」
  「だって」
  「あいつ意外とモテるから誰かに取られても知らないよ」
  「分かってるんだけど。あー早く終わんないかなぁ」

  今のこは葵つていってわたしの親友。
  キーンコーンカーンコーン
  「瑞希~帰るぞ」
  「はーい」
  小さな川が流れる道を歩いているとなんか幸せでずっとこのときが
  つづけばいいのに
  「そういえばお前のクラス文化祭の出し物何?」
  「お化け屋敷だけど」
  「まじ。お前大丈夫かよ小さいときから怖いの苦手だもんな」
  「ふん。大丈夫だばーーか」
  私は翔太が昔のことを覚えてるのがうれしくて
  走った。
  キッキィーーーーー
  「危ない」
  パシ・・・
  「馬鹿やろう飛び出してくんな」
  引っ張ってくれた翔太の手が大きくてびっくりした。
  やっぱりあの時から変わってしまうのは仕方ないことなんだね。

 



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