好きを百万回。


男性と2人きりだけど、おじいちゃんだから大丈夫だよね?


俯いてメールを打っている手元に影がさした。


「なんか嬉しそうにメールしてる」


コンビニ弁当の入った袋を片手に下げた野波さんがソファーの隣に腰掛ける。

「デートのお誘いの返事なんです」

「デート?」

「はい。折田さんと」

「・・・・・・・・・・まさか結弦?」

「違います!会長さんですよ!」

慌てて否定する。

「オレのカノジョはカレシの前で嬉しそうに他の男にメールする」

膝に両肘を置き、はあっとため息混じりで野波さんがこぼして下を向く。

えー・・・・・?
だって折田さんですよ・・・・・?

疚しい気持ちなんて1ミリもないのに・・・・・!

「えっと、あの野波さん・・・・・?」


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