好きを百万回。
14


目が覚めると白い天井。

お昼に切り裂かれたソファーを見て、朔也さんが来て・・・・・

はっとして身体を起こす。

ベッドの脇のカーテンが開けられ、医務室の看護師さんが顔を出した。

「気が付いた?」

「はい。わたし・・・・・?」

「貧血おこして運ばれてきたのよ。最近あんまり眠れてないんじゃない?」

「そんなことは・・・・・」

「もうとっくに定時過ぎてるし、気が付いたら森崎係長がここに来るって言ってたからちょっと待ってなさいな」

定時過ぎ・・・・・そんなに・・・・・

内線で看護師さんが森崎さんに連絡を入れる声が聞こえる。

昼からの業務を抜けてしまって迷惑をかけてしまった。

「木下さん、気分はどう?」

森崎さんがやって来てベッドに腰を掛けた。

< 170 / 266 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop