夢追う私たち
あがらせてもらうと、
掃除も行き届いていて綺麗だった。

アンティークなものが好きなのか
そういう家具で統一されている。

ほーっとキョロキョロしてると、ベシッと頭をたたかれる。

いったぁ…と後ろをみると
あんまジロジロみてんなよ、アホ面とか言うもんだから、言い返そうとするものの…人様の家でそんなことする訳にもいかず、文句をぐっとのみこんだ。

ご夫人が出してくれたのは、アールグレイだった。
私は、紅茶の中でもアールグレイが一番好きだ。

偶然だったにせよ、嬉しくなる。

ご婦人の名前は、妙子というらしい。
たえちゃんって呼んでねって素敵な笑顔で言われたけど、流石に馴れ馴れしいので たえさんと呼ぶことにした。
旦那さんは、大地さん。
大地さんは、今日は友人と出掛けているらしい。

お互いの自己紹介も終わり、それぞれの職場の話をした所で 妙さんがそういえば…と口を開いた。

「主人が、悠貴さんの武術の腕前を褒めていたわぁ。
俺もあのくらい動けたらなぁ…なんて、いい年なのに。」

「ははっ、ありがとうございます。俺でよければ護身術程度なら教えられますよ。」

「菜耶さんも、こんな素敵な彼がいて羨ましいわぁ。」
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