覚醒者3号
色々質問したい事がありすぎて、頭がパニクる。

待て、こういう時こそ落ち着いて…。

俺は深呼吸をした後、女性を見上げるようにして言った。

「俺の投与された薬って…一体どういうものなんだ…?」

「……」

女性はしばし沈黙した後。

「脳に干渉して、特殊な能力を覚醒させるものと聞いている」

特殊な能力…?

「も…もう少し分かりやすい言い方してくれないかな…」

困惑する俺に。

「君にも理解しやすく言うと」

彼女は大真面目な表情で。

「超能力…サイキックの類いを覚醒させる薬品」

耳を疑うような言葉を発してくれた。
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