振り返る君は

好きになる瞬間

私が亮くんのことが好きになったのは
高校に入学して、初めての文化祭のことだった









――――――――――――――――――








「ねぇ杏ほんとにいけるの?」






『大丈夫だよ』






その日は運悪く、体調を崩していた





もともと胃腸が弱い私は
その日も朝から胃が痛かった





瞳にまで心配かけて、最悪だな





「やっぱり、保健室行きな?」





『でも、店番があるし・・・』





「そんなことより、杏の体のほうが心配なの!!」




< 8 / 10 >

この作品をシェア

pagetop