ヒスイ巫女
「蒼・・・?」
何をしたのっとヒスイが、聞こうとした。
「お前ら何をしている」
急に話しかけてきた冷淡な言葉の主は
「陸‼」
次期巫女である陸(りく10歳)であった。
次期巫女とは巫女に将来なる人の階級の名前だ。
ヒスイによく似ていて整った顔立ちに
漆黒の髪
でも恐ろしい狂気を身にまとっていた。
「こいつ誰だ?」
ヒスイを睨んだ。
陸はただならぬ警戒心で蒼に聞いた。
だが思わぬ返答が返ってきた。
「ヒスイだ。未香(みか)さんと遥(はるか)さんのこどもだ。」
・・・
少しの沈黙は陸に考える時間には長いすぎるほどであった
陸の顔が明らか歪んだ。
ヒスイの肩を押しヒスイは勢いよく転んだ。
ひざから血がうっすら滲んでいる。
「お前二度と俺にその忌々しい顔を見せるな」
そくささとその場を後にした。
ヒスイは何をされたのか全く分からなかった。
だが陸に嫌われた事だけは分かっていた。
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