やばいトコを見られたっ!

そんなことを思っていたとき。


あたしたちの歩く歩道の横に、すーっと一台の黒い車が止まった。

驚いて立ち止まると。

車のドアが開き、中からスーツ姿の男性が二人、降りてきた。

背の高い、屈強そうな男性だ。


「新原優奈さんですか」


「そうですけど……?」


突然のことに、あたしは、眉をひそめる。

リクは、

「なに? なに?」

と、オドオドしていた。

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