30歳の異世界トリップ
異世界で生活するには
トントン
「サキ様、おはようございます」
顔を出したリアがいつもと変わらない可愛らしい笑顔で挨拶をしながら、カーテンをあける。
「ふわぁ~~、おはよ。リア」
こちらでの生活も1ヶ月がたち、朝も日が昇ると起床時間と言うリズムにも慣れてきた。

最初の頃に比べるとかなり優秀だよね?
仕事してたし、休みの前の日くらいしか夜更かししてなかったけど…
こちらの起床時間の早さには驚いた。
なんでも、雪の国なので日照時間がかなり短いらしく行動できる時間に制限があるらしい。

「サキ様、本日はイシュバイン様で御座いますが宜しいでしょうか?」
「げっ…今日ってイシュバイン様だっけ?あ~…忘れてたーーー」

私がこちらに来て一番最初に探したのは仕事。
いつまでも、レイノール様に甘えるわけにはいかないし、日本に帰れるかも分からないからこちらで最低限は生きていけるようにならなくてはと、思いリアに相談してみた。
すると、レイノール様にも話が伝わりある日渋い顔をさらに渋くさせたレイノール様が部屋にやってきて
「サキ、この家を出ていくんですか?なにか不満でも?」
と、言われ慌てて理由を説明した。
「仕事など…なにも遠慮することはないのですよ?」
「でも、働かざる者食うべからずと言うか…とにかくここでじっとしているのは性に合わないのです…」
そういって、じっと見つめていると
「…っ わかりました。サキさんの負担にならないようなものを探してみましょう」
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