たとえどんなに。
マカロン

束縛

前の私に戻る。

ただそれだけのことなのに

世界は色をなくしたかのように寂しい。

寄ってくる男子すべてに吐き気がする。

少し深くかかわって弱さを知る。

それで私のすべてを知った気になって

『好き』『付き合って』

そんな軽い言葉に吐き気が止まらない。

何が好き?知らないことの方が多いくせに

何が付き合ってよ。

離れていくのはそっちじゃない。

悠馬と別れて数週間。

もとに戻った私には彼氏なんて存在

何の価値もない。

ただ横にいる男子。

またできた。嫌になる・・・

こんな弱い私が。大嫌い。

どうせまた本気になれんくて

遊びで終わってそれでも悲しくて1人泣く

そんな繰り返しの無限ループ

もう、何人目?

笑っちゃうよね。

そんな前のように戻った私に

梢は悲しそうな瞳を向けた。

< 115 / 172 >

この作品をシェア

pagetop