たとえどんなに。
ショートケーキ

助け

聖夜の束縛が始まって2週間

ラインには女の子の名前しか並ばない。

聖夜に消された男子のラインはそろって

ブロックリストに並んでいた。

その中で一人。

女の子の名前を変えた男子が存在していた。

ゆうちゃん。

佑馬の名前を変え、私は女子たちの中に混ぜた

聖夜は気づかなかった。

どうしても目につくところに置いておきたくて

どうしても、姿がないと不安で。

無意識に名前を変えていた。

毎日佑馬のラインを見て

1人安心する。

梢の元気な顔を見て安心する。

私のせいで傷ついている人がいないことに

安堵する。

いつの間にか私は人の顔色ばかりを

気にするようになっていた。

人が怒っていると怖かった。

聖夜のように殴ってくるのではないか。

そんな不安が心から消えることはなかった。

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