たとえどんなに。
初めて私は彼女らに涙を見せた。

ため込んでいた思いがすべて出てくる

声にならない言葉が

口内にあふれている。

だけど、これは言えないや・・・

涙は止まらない

私は何もしゃべらない

それでも琴と萌李は無言で肩を抱き

私を慰めてくれた

まるで中一の時のように

私が靖にひどい言葉を投げられ

一人で泣いていた時のように。

一人で泣いていた・・・

泣いていたが壁を挟んだ反対側で

二人がずっと待っていてくれたことを

私は知っていたんだ。

少し軽くなった気持ち。

『ありがとう』

琴と萌李へ。

ありがとう。

ありがとう。
< 57 / 172 >

この作品をシェア

pagetop