【完】好きになれよ、俺のこと。
まるで、俺なんか見えてないというように。
『………え………?』
情けなく発された声は、掠れて誰にも届くことなく消え入った。
陽向といる次元が違うのではないかと
今俺は、この世に存在してないのかもとさえ思った。
だって君は
《叶翔のキャラメル色の髪、好き!
遠くから見ても叶翔のこと一目で分かるよ》
前にそう言った俺の髪に見向きもしないで
俺の横を通り過ぎたんだ。
俺なんか他人というように。