紫苑~君に出逢えた奇跡~
でも、私は拓真の病気と一緒に向き合うって決心したんだもの。

でも、腫瘍は取り除いても移転する。
拓真も強い薬でだいぶやつれていった、それでも私を悲しませないようにいつも笑ってくれてた……。

最後に拓真が私に伝えてくれた言葉
『お前は……一人じゃな……いんだから、……前向きに……生きろ。大丈夫、いつか…生まれ変わって……お前に会いに行く……。』

そして今、拓真の兄である侑恭と一緒。

『なぁ、紫苑……』

「何?侑恭……」

『お前、まだ拓真の事引き摺ってるのか?』

「……そうだけど、前向きに生きろって言われてるから」

『俺、拓真に紫苑を頼むって言われたんだ』

だからって、私は侑恭を恋愛感情で見たことないんだもん……。

「ごめん、侑恭を恋愛感情として見たことないの。でもね幼馴染みで頼れる友達だよ」

『分かったよ、でもいつか振り向かせるからな』

「……うん」
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