片思い日記
「さて……なっちゃんは何部に興味がある??」
部活、と一言に言ってもこの高校はなかなかの数の部活が存在した。

「うーん……かるた部か書道部か音楽部!」
少し悩んだ末に夏華はそう答えた。

「おお!なかなかのラインナップだ」
夏華は歌も上手いし字も上手いし運動部向きではない。
なんとなく予想できていた部活名だった。

「かえちゃんは?」
夏華は笑顔でそう訪ねた。

「私は弓道部か茶道部……それか美術部!」
私は私で中学の時テニスをやっていたせいか見事に武道系の部活に惹かれていた。
美術部は絵が好きだからと言うなんとなくの理由だ。

「見事にバラバラだね」
夏華は笑いながらそう言った。

「さて、どこから参りましょうか?」
冗談混じりに話しながら一番近い茶道部から行くことになった。

そうこうしながら茶道部の部室前に着くとまず目に付いたのが
【部員募集!活動するのは水曜日です!!18時~】

今日は月曜日だ。

「まさかの活動してないパターン……」
苦笑いで私はそう言った。

「まあまあ……」
夏華は笑っていた。

次は書道部だった。
部室前に着き、扉の前にあったのは
【部員募集!字が上手くなくても大丈夫!活動は木曜日と金曜日!いつでも~】
とても達筆で書いてある。

もう一度言うが、今日は月曜日だ。

「……」

「……」

夏華と私は少しの間のあと目を合わせて笑った。
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