赤黒いバラ
でも、自分自身でけなしてたな…

「俺は運で大学行ったからなぁ…本当だったら違う大学行きたかった。あんな田舎の大学じゃなくて。」

なんて。

小鳥遊先生はもともと都会育ちらしい。

だから、このあたりも田舎だと言う。

田舎でも良いじゃないの。

考えても会った記憶なんてないしよく分からないまま懐かしさが謎になった。

そんなことを窓辺で考えていたら、後ろから山崎志保里が抱きついてきた。

「桜ー!!何考えてんの?」

山崎志保里とは幼稚園からずっと一緒。

いわゆる幼馴染みってやつだ。
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