君のいいところ、1つしか思いつかない。
「今日だって、なんか素っ気ないし…
晴のために着て来た浴衣だって何も言ってくれないし、それなのに他の女の子の浴衣は褒めるし…っ、
ううん、それは似合ってないあたしが悪いんだけど、だから、もう嫌いになったなら言って…!」
「っ、ごめん…」
気付かなかった。
そんなにも紗月ちゃんを不安にさせてたなんて。
今までの俺を見てたら、不安になるのも当然なのかもしれなくて。
こんなにも紗月ちゃんに夢中だってことを、口に出したことはあまりないことに気付いた。