【完】GUILTY BOYS -囚ワレノ姫-
14.滲む夏とあの日



──落ち着かない。



さっきからそう思ってるのは私だけなのか、みんなは平然としているけれど。どうも落ち着かなくて視線をさ迷わせると、ばっちり稀沙と目が合った。



「ふふ、羽歌ちゃんそわそわしてるね」



「だ、って」



──今日は、夏休みの終わる3日前。



つまり、羽紗が戻ってくる日。



羽紗から昨日の時点でどの便に乗って帰ってくるのか連絡が来てたから、空港に来たのだけれど。




「大丈夫だよ。

羽歌ちゃんはいつも通りで良いんだから」



「……そうよね」



はぁ、と小さくため息をつく。それから顔を上げると、ちょうど羽紗が乗ってる飛行機が到着したようで。



「……あれ、羽紗じゃねぇ?」



すこしして夕咲が口を開いた時、言われた方に視線を向けた。そして。



「っ──!」



──咄嗟に私は、踵を返した。



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