【完】GUILTY BOYS -囚ワレノ姫-



「……ああ。

服はあとで用意しといてやるから」



「うん、じゃあ先に借りるわね」



「ん」



彼の腕を抜け出して、お風呂へ向かう。色々と自分を落ち着かせるために長めに入ったのに、彼は何も言わなくて。



用意してくれていた服は私が前に置きっぱなしにしていたものだったのに、ちゃんと仕舞っておいてくれていたらしい。



そういうとこ、和泉らしくて好きだな、と。



彼が交代でお風呂に入ってる間、そんなことを思って自然と口元がゆるんだ。




「羽歌、そろそろ寝るからこっち来い」



暇だから、と彼がつけてくれた映画をふたりで何気なく観たあと、彼に呼ばれてベッドの中に潜り込む。



布団をかけてくれたかと思うと、ぎゅっと抱きしめられた。



「暑いでしょ……」



「エアコンつけてんだから文句言うな」



そんなやり取りのあと、お互いに「おやすみ」と口にして、目を閉じれば。



思っていたよりも疲れていたのか、眠気が襲ってきて。和泉の腕の中で、ゆっくりと眠りに落ちていった。



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