私の横に居る人
「それは…。」

「まずは自分の気持ちに向き合ってごらん。もしかして悠ちゃんの中にはもう誰かが入り込んでいないかい?それを自覚するのは大事なことだよ。俺は自覚して抑えられなくなって、悠ちゃんに告白した。 正直受け入れられないのは分かっていた。でも気持ちをきちんと伝える事は大切な事だと思うんだ。」

本当に太陽みたいな人だ。私はじわっと涙が出てきた。

私の周りはいい人ばっかりで、私は幸せ者だ。

私は家に帰って、響子先輩や健先輩の言葉をかみしめていた。

私は人と距離を置こうとばかりしていたのかもしれない。

結局は人に近づかず、壁を作る事で自分を守っていたのかもしれない。

あんな風に私にぶつかってくれた健先輩。

自分の思いを私に懸命に伝えてくれた響子先輩。

私はちゃんと自分を見つめなおそう。

少し時間がかかるかもしれないけれど。










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