私の横に居る人
目の前にびっくりした顔の先輩。

その瞬間、私の唇に温かい感触。

「自分で立ち上がれる?」

何もなかったように立ち上がる智樹先輩。

私が呆然としていると、手を差し伸べてくれた。

「ありがとうございます…。」

私はその手を取って立ち上がった。

私…、キスされた?

唇にはその感触が確かに残っている。

でもその後の智樹先輩は宿へ帰っても、憎らしいぐらいいつも通りだった。










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