私の横に居る人
「じゃあ、バイト探しも手伝うよ。」

横から斉藤先輩が微笑む。

小野田先輩と違って、柔らかな雰囲気を放つ斉藤先輩。

普段は口数も少ないのに、こんな声をかけてくれるなんて…。

やっぱりどこかで会ってるのかな?

実は私の方が忘れているなんて、失礼なのかも…。

でも本当にどれだけ考えても心当たりがないんだよね…。

「さぁ、バイトの時間だから俺行くよ!」

小野田先輩は風のように去って行った。

「悠、今日は寛人も私もバイト休みだから、夕飯を食べに行くんだけど一緒にどう?」

二人が並んで、声をかけてくれる。

「私は良いよ。二人で行っておいでよ。」

「ありがとう。悠ならそう言ってくれるかなって思ってた。」
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