春風ライアー
あわよくば





───────

────…




いやぁ、見返すと恥ずかしいものだな~…。



あれから7年。
季節は巡りめぐってただいま4月。
窓から桜の花びらが入ってきた。


あの頃のことが懐かしく思い出される。



結局勇気がでなくて、この手紙を渡すことができなかったんだよね。




彼のなかでは、まだ私は最低な嘘つきのまま止まってるのかも。

なんて、そもそも覚えてるわけないか。





「理央~!こっちの荷物早く開けて。」



あ、

「はいよー。」



慌てて荷物を解く。




今日から私、7年ぶりに日本に戻ってきました!









< 9 / 13 >

この作品をシェア

pagetop