【短】流星☆BOY〜星に願いを〜
冬空からの督促
「今日のご飯はなにかなぁ?」

 あたりはカラフルなイルミネーションでキラキラしていた。

もうすぐ訪れる聖夜を待ちわびるように、ただ輝く家並み。


白い吐息も、彼にかかれば心が弾んでしまう。


 見慣れた我が家の扉をいち早く開けると、待ちきれないように駆け込んでいく後姿。


「たっだいまーっ!」

 嬉しそうな声と同時に、目の前ではパタパタと慌てたように靴を脱ぎちらかされていた。


「ただいまー」

 彼の帰宅を知らせる挨拶に続いてみるけれど、惨状を目の当たりすると脱力感に襲われる。


 まったく……。

言っても無駄かもしれないけど、念のために怒鳴ってみる。


「リュウセイ、靴は脱いだらきちんと直しなさい!」

 あたしが口をすっぱくして言ったって直らない。


「あはは、ヒメリ怒ってもカワイイね」

 嬉しそうに笑うから、いっつもドキドキしちゃうんだ。


「…ばっ、バカ!」

 誤魔化すようにため息を交えて、四方に飛んだローファーを整えてから自分の靴をようやく脱いだ。



 突如現れた宇宙人。

あたしの胸くらいまでしかなかった少年は、たった数ヶ月で目線が並ぶくらい大きくなってしまった。

すっかり生活にも慣れて制服姿もさまになってきたリュウセイ。


 相変わらずハチミツスマイルは健在で、嬉しそうにコートのフードを揺らしながらリビングに消えてしまった。

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