GET!~アイツを振り向かせたい気持ちは120%~
お母さんの助け船ナイス!お父さんはまだ何か言いたそうだったけど、そのまま着替えるためにリビングを出た。
「あー、お父さんに聞かれてること忘れてたよっ」
「まぁまぁ。気になるのよ。彼氏が出来たら毎日目が光ってそうね」
「うっわー、そういうのヤダよ」
食べ終えた皿を片付け、リビングの鏡の前でコテを手にして髪を巻く。寝癖にならなきゃいいなぁ。
「あちっ」
今はこんな火傷もへっちゃらさ。
「いってきまーす!」
空はどんよりした天気。うーん、もう少し晴れてくれないかな?そう思いながら駅へ向かって歩く。
いつもの時間帯の電車に間に合う。
あと少しで志摩に会える。
駅に着いたら志摩に会える。
いつもより1つ多い鞄には、志摩へのショコラが潜んでいる。
……渡せますように。
そう思うと、自然と早歩きで駅へ向かっていた。
「おっす」
駅に着いて最初に声をかけてきたのは、快二だった。