GET!~アイツを振り向かせたい気持ちは120%~



お母さんの助け船ナイス!お父さんはまだ何か言いたそうだったけど、そのまま着替えるためにリビングを出た。


「あー、お父さんに聞かれてること忘れてたよっ」


「まぁまぁ。気になるのよ。彼氏が出来たら毎日目が光ってそうね」


「うっわー、そういうのヤダよ」


食べ終えた皿を片付け、リビングの鏡の前でコテを手にして髪を巻く。寝癖にならなきゃいいなぁ。


「あちっ」


今はこんな火傷もへっちゃらさ。





「いってきまーす!」


空はどんよりした天気。うーん、もう少し晴れてくれないかな?そう思いながら駅へ向かって歩く。


いつもの時間帯の電車に間に合う。


あと少しで志摩に会える。


駅に着いたら志摩に会える。


いつもより1つ多い鞄には、志摩へのショコラが潜んでいる。


……渡せますように。


そう思うと、自然と早歩きで駅へ向かっていた。




「おっす」


駅に着いて最初に声をかけてきたのは、快二だった。


< 183 / 270 >

この作品をシェア

pagetop