GET!~アイツを振り向かせたい気持ちは120%~



「ふふっ、えらいえらい~」


そして、雪と横に並んで学校へと足を進める。


「雪、今日は付き合わせちゃってごめんね?」


あたしは雪を見て謝る。昨日ラインで、練習試合を見に行くことを雪と花蓮に言ったら、雪も一緒に来てくれると言ってくれたのだ。


「いいよ~。用事もなかったし、どうせ暇だったし。奈央ちゃんと過ごせるからいいの~」


そう言って目を細めて笑う雪。本当に可愛らしい子だよ、君は。


「そうそう!花蓮ちゃんも部活が終わったら、多野くんと来るって~!」


「本当!?多野くんまで巻き込んじゃったね」


「きっと花蓮ちゃんが強制で決めたんだろうね~。奈央ちゃんの恋を応援するために!」


雪は笑顔で言うけど、あたしは思った。花蓮の彼氏である多野くん、あたしのためにすまないねってね。


「休みの日に学校に来るのって変な感じ~」


学校に着くと、雪が校舎を見ながら呟いた。たしかに料理部も平日だけだし、雪も部活をしていないから、土日に学校に行く理由がないもんね。


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