GET!~アイツを振り向かせたい気持ちは120%~



「……ふん、イチャつきやがって」


そう思いながらも、城薗がくれたクッキーを見ると口元が緩む。


ダメだな……諦めきんねぇな。


そう思っていた時、クッキーの間にメッセージカードを見つけた。城薗からメッセージとか初めてだけどな?なんて思いながら内容を読んだ俺。


「……んだよ、これ」






【怪二は大事なツレだから、これからも志摩とあたしのことをよろしくね!】


ツレってなんだよ。


よろしくってなんだよ。


俺は、そんなにいい奴じゃねぇんだよ。


だって、お前らが両思いなのに、引き離そうとしてたんだよ?俺が邪魔してたんだよ?


「はぁー……」


夕焼けが消えた夜空を見上げて、重たいため息を吐く。


今頃、2人でさみぃ~って言いながら、笑い合ってんのかな。


「あー、考えるだけで気持ち下がる!やめやめ!帰ろっ」


大きな独り言を言いながら正門へと足を進める。
帰って風呂入って飯食ってそれから……


「えっ……?」


正門に立っている2人を見て立ち止まってしまった。


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