GET!~アイツを振り向かせたい気持ちは120%~
「雪はモテるのに、彼氏作らないだけじゃん」
「なんて言うのかな。この人はダメだ!って体が反応するんだよ~。ときめかないんだよね~。早くいい人と出会いたいな~」
いい人か。
あたしもあいつと、距離が縮まるといいなぁ。
♡。.:*・゜放課後。
カキーン。
「キャー、頑張れ~っ!」
「あークソ、そこ惜しいなぁ」
放課後のグラウンド。球部だけでなく、野球部以外の生徒の声も空へ響く。
「ほ~。毎回思うけど、結構ギャラリーいるよね~」
「本当ね。男女構わずいるね、奈央」
「へっ?う、うんっ」
野球部の練習を雪と花蓮と見に来ていた私。花蓮に話をふられたけど、あたしの視線はアイツに釘付けだったみたい。
「早速、意中の方へ視線を注がれてますな~うふふ」
「雪、その話し方気持ち悪いよ」
「奈央、よだれ出てる」
「え!?嘘!?花蓮どこ!?」
花蓮の言葉に慌てて鞄の中から鏡を取り出す。