GET!~アイツを振り向かせたい気持ちは120%~



ドンッ


またひとつ、大きな花火か夜空に咲く。その光が城薗やみんなを照らす。


ドンッ


花火が咲く。城薗が笑う。その笑顔を見たら、目が話せなくなる。


ドンッ


花火が咲く。城薗が准のことを見る。すぐに目をそらしてしまう。




「快二、イカ焼きのタレ付いてっぞ」


一緒にいた野球部の奴がゲラゲラ笑いなから俺に言う。そいつの言うように、俺の靴に点々のマークが付着していた。


「くっそ、これまだ新しいのに」


「はっはっは!」


「快二、何にみとれてたんだよーっ。花火かー?」


みんなが爆笑し始める。


何にみとれてたって……。そう思っていると、爆笑している城薗が視界に入った。
みとれていたのは……


「おー、花火だっつの」







…………嘘。城薗、お前だっつの。


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