初雪の奇跡。
第2章 ー交差する想いー

亮介の命日

    ・花音side・

  今日11月12日…亮介の命日だ。

  亮介のお墓は離れているから

  電車で2時間ほどかかる。

  亮介は…私のせいで亡くなって

  しまった。

       ー2年前ー

   その日は雪が降っていてとても

   寒い日だった。

   私が交差点をわたっている

   時だった。

   「花音、危ない。」

    「バンッ」

   一瞬で亮介が車に吹き飛ばされ

   頭を強く打った。

   私はただ、足にねんざを

   しただけだった。

   私が死んでいたらよかったのに。

   それともちゃんと気づいてたら。

   よかったのに。

   もし、気づいていたら未来は

   変わっていたのかな?

   ごめんね…ごめんね…亮介。

      ・・・

   帰ろうとしたら声が聞こえた。

   「花音ー」

   想君の声だった。
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