蟲狩り少女
夕花ちゃんがそう言い、あたしをギューッと抱きしめる。


夕花ちゃんはいつもあたしの事を小動物のように可愛がるのだ。


「夕花ちゃんは相変わらず美人だね」


そう言ってから、あたしはまじまじと夕花ちゃんを見つめる。


仕事を手伝っている夕花ちゃんは、ビキニの上にパーカーをはおっている。


パーカーの下から伸びている明日はスラリと長い。


「へへっ。ありがとう里音。さぁ、座って座って、特別にご馳走するから!」


夕花ちゃんに背中を押され、あたしとお母さんが2人席に座った。


お店の中は沢山のお客さんがいて繁盛しているように見える。


「こんなにお客さんがいるなんてすごいね」


「本当ね。こんなに人気なのに夏だけなんてもったいない」


お母さんは嬉しそうにそう言ったのだった。
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