蟲狩り少女
耳と目と鼻はチョコクッキーをくっつけている。


「えへへ、ありがとう」


褒められて少し照れながらも、我ながら上手にできたと思う。


「見てみて、あたしのカップケーキも完成したよ!」


丁度レンジが焼き上がりを教えてくれて、リカちゃんが嬉しそうに焼きたてのカップケーキを持ってきた。


すごくよく膨らんでいてとってもおいしそうだ。


他のみんなが作っていたお菓子も徐々に完成してきて、家庭課室の中が甘い香りで満たされていく。


「すごい、おいしそう!」


「ねぇ里音ちゃん。一個ずつ交換しない?」


「もちろん!」


あたしはできたてのクッキーを3枚リカちゃんに渡した。
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